原田満生 – Mitsuo Harada
映画美術監督/YOIHI PROJECT代表
1965年、福岡県生まれ。『愚か者 傷だらけの天使』(1998年/阪本順治監督)で美術監督としてデビュー。その後、『顔』(2000年/阪本順治監督)や『ざわざわ下北沢』(2000年/市川準監督)で毎日映画コンクール美術賞や藤本賞特別賞を受賞。さらに、『舟を編む』(2013年/石井裕也監督)や『日日是好日』(2018年/大森立嗣監督)でも毎日映画コンクール美術賞を受賞。また、『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』(2007年/松岡錠司監督)、『亡国のイージス』(2005年/阪本順治監督)、『北のカナリアたち』(2012年/阪本順治監督)、『テルマエ・ロマエ』(2014年/武内英樹監督)、『許されざる者』(2013年/李相日監督)、『散り椿』(2018年/木村大作監督)などで日本アカデミー賞優秀美術賞を受賞。
その他にも、『TOKYO!(SHAKING TOKYO)』(2008年/ポン・ジュノ監督)、『テルマエ・ロマエⅡ』(2014年/武内英樹監督)、『バンクーバーの朝日』(2014年/石井裕也監督)、『深夜食堂』(2015年/松岡錠司監督)、『半世界』(2019年/阪本順治監督)、『ゆきてかへらぬ』(2025年/根岸吉太郎監督)など、多数の映画で美術監督を務める。
さらに、プロデューサーとしても幅広く活動しており、『せかいのおきく』(2023年/阪本順治監督)では企画、プロデューサー、美術を担当。第97回キネマ旬報ベスト・テンで日本映画第1位、第78回毎日映画コンクール日本映画大賞など、数々の栄誉ある賞を受賞。
『YOIHI PROJECT』は志のある映画を創り、人々に伝えていく革命
世界が一斉にサーキュラーバイオエコノミーに舵を切ってる姿を目の当たりにして、ごく普通に生活を送る我々には、実際に、何をどう変えなければならないのかもわからない。ましてや、その行動がどのように私たちを幸せにするのかを想像できないのが現実です。
『YOIHI PROJECT』が創りたいものは、バイオエコノミー、サーキュラーエコノミー、サスティナブル、SDGs、などの様々な環境問題に触れながら、人間を描いた映画を創ること。その映画やプロジェクトが起点となって、環境問題に興味をもってもらい、考える時間が生まれることを目指します。私たちの映画を通じて、メッセージや宝物を次世代に伝えていく。それを受けたひとりひとりが、自発的に知識を育み、さらなる次世代へ継承するような土壌を創っていく。
100年後の子孫が、『YOIHI PROJECT』が創った『映画』を観て何を想うか?
それを想像しただけでもワクワクする。
『YOIHI PROJECT』は志のある映画を創り、人々に伝えていく革命です。
私たちは一つになって未来に繋げていきます。
藤島義之 – Yoshiyuki Fujishima
YOIHI PROJECT テクノロジー・イノベーション・ディレクター
英国オックスフォード大学 有機化学専攻 PhD
1995年から味の素株式会社にて健康、栄養、食品加工などの研究開発、事業育成、技術広報に従事。出向にて一般財団法人バイオインダストリー協会と国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)に勤務し、世界のバイオエコノミー政策、技術トレンドを研究。YOIHI PROJECTのテクノロジー・イノベーション・ディレクターに2022年3月から就任。2022年末に味の素株式会社を退職し、現在、株式会社農林中金総合研究所勤務、またOECDバイオ、ナノ、コンバージンクテクノロジー作業部会ビューローメンバーとしても活動。
自然は子孫から借りている
長期の鎖国で独自の自然との共生文化を作った日本は、江戸時代までは化石資源に頼らずに約3,000万人が持続的にくらしていた。江戸の町では100万人が上下水道を持ち暮らすことが可能であった。今は人口が4倍かもしれないが、今持つ知識を活用すれば化石資源なしでもできるのではないか。戦後に植えた木々はそろそろ本気で産業活用してもいいのでは。知恵を絞り、謙虚を美徳とし、自然との共生を基本とする。そんなことができるのは日本だけかもしれない。
子供たちが無邪気に海や山で戯れる。守りたいのは それだけかもしれない。祖先から譲り受けた自然であるかもしれないが、ナバホインディアンの言う、「自然は子孫から借りている」という考えがしっくりくる。大人は子孫に恥ずかしくない行動をとらなければならない。
五十嵐圭日子 – Kiyohiko Igarashi
YOIHI PROJECT プロジェクト・フェロー
東京大学大学院農学生命科学研究科教授/総長特任補佐
2016年からはフィンランドでも教職に就き、生物圏に負荷をかけない経済活動である「バイオエコノミー」の実現を目指すとともに、東京大学に One Earth Guardians(地球医)育成プログラムを立ち上げる。米科学誌「サイエンス」を含む200を超える論文や著書、日本学術振興会賞、市村学術賞など数々の受賞の他に、酵素研究に関するギネス世界記録も保持する。
地球に負荷をかけずにヒトが生きる方法とは?
世界が一斉にサーキュラーエコノミー(循環型経済)やバイオエコノミー (生物圏に負荷をかけない経済)に舵を切っている姿を目の当たりにして、いつものように「日本はいったい何をしているんだ」といらつく。 そのいらつきの原因を研究者っぽく分析してみると、地球に負荷をかけずにヒトが生きる方法が、実は各地にひっそりと、しかし確実に存在していることに気付く。どのようにヒトと地球が共生するかを探す旅、時間を戻すのではなく、時間を進めながら、その答えを探すための長くて険しい旅の先に、次世代に受け継ぐべきヒトとしての生き方があると思う。